相続放棄を強制された!? 対処法や注意点

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こんにちは!estate_diaryです。

今回は相続放棄を強制された場合の対処法についてご紹介していきます。

 

相続放棄は、場合によっては有効な方法です。

 

相続財産中に借金が多く、相続した場合に負債を背負ってしまうような場合は、相続放棄をしたほうが良いこともあります。

 

しかし、それを強制されるのはまた別の話です。

 

自分の相続する割合を増やしたいという理由で、他の相続人に相続放棄を迫ってくる人は、残念ながら少なからず存在します。

 

相続放棄を強要された場合にはどうすればよいのでしょうか。

 

相続放棄の強制は違法?

当然ですが、相続放棄を強制することは違法です。

また、犯罪に該当する場合も多く、強要罪が成立することが多いです。

 

①他人の生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対して害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いたこと

②①によって、他人に義務のないことを行わせ、または権利の行使を妨害したこと

 

①、②を満たす場合に、強要罪は成立します。

 

また、①や②に該当するまでのことは行われなかったとしても、未遂として処罰される可能性はあります。

強要の違法性を訴える

まずは、相続放棄を強制することは違法であると相手方に伝えましょう。

法律上の根拠があると伝え、相続の正当性を訴えます。

 

もし、それでも相手が相続放棄を強制してきたり、横暴な態度に出た場合は、弁護士を通じて再度正当性を主張しましょう。

 

遺産分割協議の際に訴える

遺産分割協議は、全ての相続人が参加しなければなりません。

 

それの参加すら許可されない場合は、即刻弁護士に相談することをおすすめしますが、参加できた場合は、再度自身の権利について主張しましょう。

 

また、特定の相続人に相続放棄を強要されている場合は、強要されている旨を他の相続人に伝えるのも効果的です。

 

それでも強要に応じてしまったら?

頭では「強要は犯罪である」「自分には相続の権利がある」と分かっていても、脅迫をされたら誰でも怖いものです。

 

「相続を放棄しなければ、家族がどうなっても知らないぞ」

こんなことを言われたり、まして暴力を振るわれたりしたら、その場では「相続を放棄します」と言わざるを得ませんよね。

 

では、「強要で相続を放棄させた者勝ち」なのでしょうか?

 

もちろんそんなことはありません。

 

強要による相続放棄は取り消しができます。

 

民法第96条第1項で、「脅迫」による意思表示は取り消すことができると定められているからです。

 

なので、もし身の危険を感じたり、何を言っても通じず、埒があかない際は一旦「相続は放棄する」と相手に伝え、後ほど脅迫された旨を伝えて、発言を撤回するのも選択肢の一つです。

疎遠の相続人には相続の連絡をしなくていい? 相続の話し合い

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こんにちは!estate_diaryです。

 

今回は疎遠な親戚に相続の連絡をする方法や注意点についてご紹介します。

 

相続が発生した際に気になるのが、「疎遠の人には相続の権利が発生していることを知らせるべきか」ですよね。

 

結論として、絶対に知らせるべきです。

 

相続人となるべき人は民法で決められており、「法定相続人」と呼ばれます。

法定相続人には「法定相続分」が割り振られますし、遺産分割協議にも参加する権利があります。

 

「疎遠だから連絡しなくてもいいか」と連絡を怠ってしまうと、遺産分割協議は無効となってしまいます。

 

遺産分割協議には法定相続人全員が参加しなければならないからです。

 

ここからは疎遠な親戚の方に相続の連絡をする方法や注意点についてご紹介していきます。

 

連絡先がわからない場合

「法定相続人全員が遺産分割協議に参加しなければならないのは分かったけれど、連絡する術がない...」

 

連絡手段が数多くある現代でも、疎遠の方とはなかなかすぐに連絡が取れるものではありません。

 

住所などがわからない場合、住民票や戸籍の附票を取得し、住所を知ることができますが、個人の方ではなかなか難しいので、司法書士や行政書士に依頼するようにしましょう。

 

まずは自分から連絡

住所ないし連絡先がわかったら、まずは自分から連絡を取るようにしましょう。

 

いきなり専門家から書類や手紙が送られてくる機械的な連絡よりも、個人からの手紙の方が相手も身構えずに済みます。

 

いきなり法律関係の事務所から郵便物が届くのは心臓にも悪いです。

 

いきなり遺産分割の話をしない

いきなり「遺産はどうしますか?」といった直接的な表現をするよりも、まずは被相続人の方がなくなって経緯と、相続の権利があること、相続手続きに協力して欲しい旨を伝えることをおすすめします。

 

内訳をきちんと伝える

早い段階で、相手が「どのくらいの金額や資産を相続できるのか」を伝えることも大切です。

 

現状でわかっている範囲のことは全て伝えましょう。

 

隠し事をすると不信感を与えてしまうので、都合が悪いことでも、あらかじめ全て伝えることが大切です。

 

相続財産に不動産がある場合の注意点

相続財産に不動産がある場合で、なおかつ誰かが住んでいる場合は特に注意が必要で、万が一「その不動産を売って代金を分割してくれ」と言われると大変です。

 

ほんのわずかな法定相続分の割合でもこの主張はできてしまうのです。

 

相続人には相続登記を単独で入れる権利が存在するので、もし無断で相続登記を勝手に入れられ、共有分割訴訟などされたら目も当てられません。

 

あらかじめしっかりと話し合い、しっかりと折り合いをつけるようにしましょう。

 

 

「突然相続」とは? いきなり借金を背負わされることも!?

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こんにちは!estate_diaryです。

 

今回は「突然相続」について解説していきたいと思います。

 

これは遠い親戚や縁を切った両親の死後などに発生することがあり、知らないうちに数百万円の借金を背負う羽目になってしまうことも...

 

そこで今回は「突然相続」の回避方法や対処法についてご紹介していきます。

 

「突然相続」とは?

まず「突然相続」という言葉について簡単に解説します。

 

誰かが亡くなると、当然資産や借金が親類に相続されます。

 

配偶者、子供、親といった順番で相続は行われますが、相続は放棄することもできます。

 

特に、負債の方が圧倒的に多い人を相続してしまうと、ただ借金を背負うだけになるので、誰も進んで相続はしません。

 

すると、遠い親戚にまで相続権が及び、相続の対象となるのです。

 

これを知ってから3ヶ月間何もアクションを起こさないと、相続が決定してしまいます。

 

負債だけではない出費がある場合も...

突然相続により、負債を背負うだけでなく、不動産が残されて困った、という方も数多く居ます。

 

資産価値のある不動産ならば良いのですが、むしろ処分に多額の費用がかかる不動産を残されることもあるのです。

 

「突然相続」は対処できる

近しい親類が相続放棄を繰り返すことで、遠い親戚にも起こりうる突然相続。

 

では、突然相続の対策方法は「かなり遠くの親戚とも常に連絡を取り続ける」しか無いのでしょうか?

 

実はそんなことはありません、突然相続の対策には以下のような方法があります。

 

しっかりと相続放棄する

親類が放棄してきた相続ですので、もちろんあなたも放棄することができます。

 

故人が遺してくれたものと、遺してしまった負債などを総合的に勘案し、放棄すれば良いのです。

 

しかし、相続放棄には「3ヶ月ルール」というものが存在していて、相続が発生することを「知った時から」3ヶ月以内に放棄しなければ、自動的に相続が決定してしまいます。

 

自身にとって不利益となる相続が発生していることを知ったら、すぐに信頼できる弁護士などに相談するようにしましょう。

 

自分の次に相続対象となる人にも伝える

自分の相続放棄が成立したら、次は誰が相続の対象になるのか確認し、本人にも伝えるようにしましょう。

 

「相続」と聞くと利益のあるものと捉える方は多いですし、古い、もう使い道のない不動産などが相続の対象になっている場合でも、相続を放棄したほうが良いと判断できない方も居ます。

 

そんな時に、「自分はこういう理由で相続を放棄した。あなたも相続をしないほうが良い」と伝えることで、親戚を負債から守ることにもつながります。

 

まとめ

今回は「突然相続」についてご紹介しました。

 

自分に突然相続の権利が発生すると、つい反射的に受け入れてしまいがちですが、相対的に考えて自分に利益があるのかを考え、しっかりと判断するようにしましょう。

農地の相続税③農地の納税猶予の特例の手続きの流れ・必要書類

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こんにちは!estate_diaryです。

 

今回も農地の相続税についての記事を公開します。

 

今回は、農地の納税猶予の特例の手続きの流れと必要書類をご紹介をいたします。

農地の相続税について3回にわたり解説をしましたが、今回で最後になります。

 

納税猶予の特例の手続きの流れ・必要書類

実際に農地を相続した場合の納税猶予の特例の適用を受けるために、どのような手続きが必要なのでしょうか。

 

必要となる書類についても解説しながら、その流れを確認していきましょう。

 

農地の取得者を確定する

まずは、農地を相続する人を決めなければなりません。
遺産分割協議を行って農地を相続する人を確定した場合は、その内容は遺産分割協議書に明記されます。

 

もし、すべての財産について誰が相続するかを決めることができない場合は、農地だけで遺産分割協議書を作ることができます。

 

農地についての納税猶予の特例は、相続税の申告期限までに申告しなければ適用が受けられません。

 

未分割の場合でも、後から適用が受けられる配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例とは異なります。
そのため、必ず相続税の申告期限までに農地を相続する人を決定する必要があります

 

相続税の申告を行う

相続税の申告は、相続開始の翌日から10か月以内に行うこととされています。

 

納税猶予の適用を受けるには、期限内に相続税の申告書を作成し、税務署に提出する必要があります

 

納税猶予の適用を受けるためには、申告書を提出する際に、以下の書類を添付する必要があります。

 

  • 「農地等についての相続税の納税猶予の適用を受ける特例農地等の明細書」
  • 農業委員会による「相続税の納税猶予に関する適格者証明書」
  • 担保として提供する財産の明細書等
  • 特定貸付けを行っている場合は「相続税の納税猶予の特定貸付けに関する届出書」
  • 一定の農地や準農地がある場合は市区町村長の証明書

 

特例の適用期間中の継続届出

納税猶予の特例の適用を受ける農業相続人は、その適用を受ける間、3年ごとに継続届出書を提出しなければなりません

 

この継続届出の手続きを行う際には、農業委員会による「引き続き農業経営を行っている旨の証明書」が必要となります。

 

また、「特例農地等に係る農業経営に関する明細書」も作成し、提出しなければなりません。

 

農地の相続税を計算するときの注意点

最後に、農地を相続する場合の注意点について解説します。

 

納税猶予の特例の適用を受けない場合でもいくつか注意すべき点があるので、よく確認しておきましょう。

 

農地の相続税評価額は思わぬ金額になることもある

農地に対する固定資産税の金額は、宅地と比較するとかなり低い金額になっている場合があります。

 

特に、市街地の中に所在する農地でも宅地に比べると固定資産税評価額が大幅に低いことがあるのです。

 

当然、納付する固定資産税の額も少ないことから、この場合は相続税も大したことがないと考えているかもしれません。

 

しかし、このような誤解が、時には大きな誤りを生む原因となる可能性があります。
固定資産税評価額は低い金額となっていても、相続税評価額は必ずしも低いとは限らないからです。

 

農地の相続税評価額の計算方法に従い、正しい金額を求める必要があるのです。

 

4つの農地の区分のいずれに該当するかを間違えない

農地の相続税評価額の計算方法は、倍率方式と宅地比準方式のいずれかにより計算された金額をベースとしています。

 

ただ、そのいずれの方法により計算するかは、農地の区分にもとづいて定められており、自分で選択するものではありません

 

そこで重要なのが、農地が4つの区分のいずれに該当するかです。

 

純農地、中間農地、市街地周辺農地、市街地農地のいずれに該当するかを間違えると、その評価方法も間違える可能性があります。

必ずどの区分に該当するのかを確認しておくようにしましょう。

 

 

 

農地を保有する方が亡くなると、その相続税額がかなり大きな金額になることがあります。

 

これは、その農地を宅地に近い方法で評価しているためです。
ただし、農業を継続する相続人がいる場合には、納税猶予の特例の適用を受けられます。

 

納税猶予を受ける場合のメリットと、農業を続けることの負担を考慮し、納税猶予を受けるか否かを決定するようにしましょう。

 

農地の相続税②農地の納税猶予の特例と適用要件

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こんにちは!estate_diaryです。

 

前回から農地の相続税の関係について解説をしています。

今回は、農地の納税猶予の特例と適用要件をみていきたいと思います。

 

農地の納税猶予の特例とは

農地も土地の一種であり、経済的な価値があると認められています。
そのため、相続税の計算を行う際には決められた方法で評価額の計算を行い、相続税の計算に含める必要があるのです。

 

ただし、農地はあくまで農産物の生産のために使われる土地ですから、その土地を利用して莫大な利益が生み出されるわけではありません。

 

また、農業を続けることは簡単ではないため、高い相続税を払ってしまうと農業を続けることはできない可能性があります

 

さらに、農地が耕作されずに放棄されるとむやみな都市開発を招くこととなる可能性もあります。

 

そこで、農業を継続する相続人がいる場合には一定の要件のもと相続税の納税を猶予する特例が設けられています

 

納税猶予の特例の適用条件

農地を相続した場合の納税猶予の特例の適用を受けるためには、多くの要件を満たさなければなりません。

 

どのような要件があるのか、その内容を確認していきましょう。

 

被相続人となる人の範囲

納税猶予の特例の適用を受けられるのは、死亡の日まで農業を営んでいた者の他、死亡の日まで特定貸付けを行っていた人です。

 

また、生前一括贈与を行い、贈与税の納税猶予を受けた人も対象となります。

 

農業相続人となる人の範

納税猶予の適用を受けられる相続人は、相続税の申告期限までに農業経営を開始し、その後継続して農業経営を行う者です。

 

また、相続税の申告期限までに特定貸付けを行った者も、農業相続人に該当します。
さらに、生前一括贈与を受けた受遺者も、その後贈与者が亡くなって相続が発生すると農業相続人となります。

 

もともと農業を営んでいなかった場合でも、納税猶予の適用を受けることはできます。
ただ、この場合は申告期限までに農業経営を始める必要があります

 

対象となる農地

納税猶予の適用が受けられる農地は、被相続人が農業の用に供しているか、特定貸付けを行っていた農地をいいます。

 

具体的には、以下のいずれかに該当する農地をいいます。

 

  • 被相続人から相続により取得した農地で、遺産分割が行われているもの
  • 贈与税の納税猶予の対象となったもの
  • 相続が発生した年に被相続人から生前一括贈与を受けたもの

 

納税猶予から納税免除となる場合

納税猶予の特例は、納税を今すぐしなくてもいいというものであって、後から相続税を納税しなければならないケースもあります。

 

ただ、一定の要件に該当すれば納税猶予から納税免除となり、相続税を納税義務が消滅します。

 

納税免除となるのは、まず、農業相続人が死亡した場合です。

 

次に、農業相続人が一定の条件のもと、後継者に生前一括贈与をした場合があります。

 

また、相続税の申告期限から20年間農業を継続した場合も相続税の納税が免除されます。

 

農地の相続税①農地の相続税評価

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こんにちは!estate_diaryです。

 

亡くなった人が農地を保有していた場合、その農地も相続財産となります。
農地も土地ですから、土地としての相続税評価を行い、その評価額を求めることとなります。

ただ、農業を引き続き行う相続人がいる場合は高額な相続税を支払わなくてもいいように納税猶予が適用できます。

 

今回から3回に分けて、どのように農地の評価額を計算するのか、そしてどのような場合に納税猶予が適用されるのか、その内容を確認していきます。

 

農地の相続税評価・計算方法

農地を保有している人が亡くなると、その農地が相続財産となります。
農地の相続税評価額を計算する際には、その農地の種類に応じた計算方法が定められています

 

農地の評価額を求めた後の相続税の計算も含めて、農地の相続税について解説していきます。

 

農地の相続税評価①純農地・中間農地

純農地は、以下の3つのいずれかにあてはまる農地のことです。

  • 農用地区内にある農地
  • 市街化調整地区内にある農地のうち第1種農地又は甲種農地にあてはまるもの
  • 上記以外の区域内にあって第1種農地に該当し、第2種農地、第3種農地に準じないもの

 

一般的な農地であり、宅地として使用する見込みはないことから、宅地となる可能性は考慮しません。

 

また、中間農地は以下の2つのいずれかに該当する農地のことです。

 

  • 第2種農地にあてはまるもの
  • 第2種農地に準ずる農地と認められるもの

主に都市近郊に所在する農地が対象となっています。

 

純農地や中間農地は、倍率方式により相続税評価額を求めます。
その農地の相続税評価額に国税庁が定める倍率を乗じた金額が、相続税評価額となります。

 

農地の相続税評価②市街地周辺農地

市街地周辺農地は、以下の2つのいずれかにあてはまる農地のことです。

  • 第3種農地にあてはまるもの
  • 第3種農地に準ずる農地と認められるもの

 

市街地の区域内にある農地、あるいは市街化が著しい地域にある農地があてはまります。

 

市街地農地とみなして相続税評価額を計算しますが、その額を80%に減額することとされています。

 

農地の相続税評価③市街地農地

市街地農地は、次のいずれかにあてはまる農地のことをいいます。

  • 転用許可を受けた農地
  • 市街化区域内にある農地
  • 転用許可を要しない農地として都道府県知事の指定を受けた農地

 

市街地農地は、宅地比準方式または倍率方式により相続税評価額を計算します。
宅地比準方式は、その農地が宅地であるものとして評価した金額から造成費用を差し引いた金額となります。

 

相続税の計算方法

まずは農地以外の財産も含めた、すべての相続財産の合計額から相続税の計算を行います。

 

この時、相続財産の相続税評価額から「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」で計算される基礎控除の額を差し引くこととされます。


相続財産の合計額が基礎控除以下となれば、相続税は発生せず、相続税の申告をする必要もありません。

 

相続財産の合計額から基礎控除を差し引いた後の金額が、相続税の課税対象となる金額です。

 

課税対象額を法定相続分に分割して求めた金額に税率を乗じて、相続税を求めます。
その後、それぞれの法定相続分から発生した相続税額を合計して、相続人全員で支払うべき相続税の合計額を計算します。

 

相続税の合計額を求めたら、それぞれの相続人が相続した財産の額に応じて税額を按分します。

 

相続人ごとに按分された税額から、税額控除や納税猶予の適用を受けられる金額を差し引きます。

 

また、逆に二割加算の対象となる相続人がいる場合には、その税額を加算します。
このようにして求めた相続税額を、相続開始から10か月以内に納付するのです。

 

農地を相続した場合には、相続税が発生しても納税猶予の特例が適用できる場合があります。

 

その場合は、納税猶予の対象となる税額を差し引いた残りの金額を納付します。

 

再婚相手の連れ子に相続権はない!?再婚と相続

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こんにちは!estate_diaryです。

 

前回は離婚したときの元配偶者の相続はどうなるのかを解説してきました。

 

今回は再婚した場合、新しい配偶者に対して相続権はあるのか、そしてその配偶者との間に子が生まれたら、再婚相手に連れ子がいた場合はその子も相続人となるのかなど。

 

今回は再婚した場合の相続のお話を解説していこうと思います。

再婚した配偶者は相続人となるか?

結論から言いますと再婚した配偶者は相続人となります。

 

もちろん、前回も解説したように離婚した元配偶者は相続人とならず、新しい配偶者のみが相続人となります。

 

日本では重婚は認められていませんので、戸籍上の配偶者は常に一人です。

 

そのため相続でも離婚したら、再婚したら、などあまり考えずシンプルに考えるだけでいいですね。

離婚した配偶者との子、再婚した配偶者との子

前回も解説したように、たとえ離婚したとしても子供との関係がなくなるわけではありません。

 

そのため、離婚した後でも子供は相続人となります。

 

というのが前回のお話でした。

 

では、新しい配偶者との間に子供ができた場合はどうなるのでしょうか。

 

再婚した配偶者との新たな子供は、当然相続人となります。

 

例えば、離婚した元妻との間に子供1人、そして再婚した妻との間に子供1人がいる状態で夫が亡くなり相続が発生したとしましょう。

  • 再婚した妻 → 2分の1
  • 再婚相手との子 → 4分の1
  • 元妻との子 → 4分の1

法定相続では以上のような分配となります。

 

つまり自身の子供なのであれば誰との子であっても法定相続人になるのです。

再婚相手に連れ子がいた場合

さて、例えば男性と、子供がいる女性が結婚し、男性と子供は実際に血はつながっていないけど家族になったというようなケースではどうでしょうか。

 

実は、再婚相手の連れ子は法定相続人とはなりません。

 

新しい家族としてお互いに「お父さん」「子供」と認識して、一緒に生活していたとしても、再婚をしただけでは法律上は家族とはならず、相続人とはならないのです。

 

もちろん、子供は絶対に相続人にはなることはできないわけではありません。

 

「普通養子縁組」をすることによって戸籍上もれっきとした親子になり、養子として相続人となることができます。

 

普通養子縁組の場合は、実親が死亡した場合でも養親が死亡した場合でも相続人となります。

 

一方、「特別養子縁組」は、事情があって実親とは離縁し養親と縁組をすることになるため、実親が死亡した場合は相続人にはなりません。

まとめ

離婚も再婚も、「現在は誰が配偶者か」というシンプルな考え方で済む一方で、やはり複雑なのは子供の扱いです。

 

再婚相手の連れ子はそのままの状態にしておくといざというときに相続人にはなれません。

 

連れ子にも本来の子供と同じように相続してもらうためには、養子縁組をしておきましょう。

離婚した元夫(妻)に相続権はある?子供がいた場合は?

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こんにちは!estate_diaryです。

 

相続権というのは、基本的に配偶者が最優先で得ることとなります。

 

しかし世の中には様々な男女の事情がありますので、中には離婚してしまう夫婦も当然あります。

 

離婚してしまった元夫(妻)に相続権はあるのでしょうか。

 

今回は離婚と相続権について解説していきたいと思います。

離婚した元夫(妻)に相続権はない!

結論から言ってしまうと離婚した元夫(妻)に相続権はありません。

 

基本的には離婚したときに財産分与などもしていると思いますので、離婚した相手に遺産まで相続されていたのではたまったもんではありませんよね。

 

逆に、ろくでなしの夫に愛想をつかせて離婚した後に、夫に莫大な遺産があったとしてもその遺産については全く言及できなくなります。

 

このように、離婚してしまえばどんな事情があろうと法定上の相続権はありません。

 

もちろん、元配偶者に何か慈悲の心があって遺言書などに相続人として指名されていれば相続権はあります。

離婚した配偶者が親権を持つ子供は?

さて、離婚した場合の相続問題で一番話題になるのが子供についてです。

 

夫婦が離婚したとしても、父も母も子供にとっては二人といないかけがえのない存在です。

 

しかし夫婦が離婚してしまえば、父と母どちらかが親権を得ることになります。

 

では、例えば両親が離婚し、母が親権を持ち、父が死亡した場合はどうなるのでしょうか。

 

死亡した父とは他人となった母が親権を持っている以上、子供も同じように他人となるのではないかと考えてしまいがちですが、実はこの場合でも子供に相続権があります。

「親権」とは

親権とは、要は未成熟な子供を保護するための義務を負うという趣旨のものです。

 

そのため、上記の例で言うところの父とは縁が切れたというわけではなく、ただ母が子供をきちんと育てる責任を持ってくださいねと決めることに過ぎません。

 

そのため、離婚をして親権も母にあったとしても父が死亡した場合には子供にのみ相続が行われることとなります。

 

もちろん子供の財産は母が管理することになると思うので、ちょっと切ないですが結局離婚した妻に遺産を持っていかれてしまう形になってしまうことも考えられます。

まとめ

離婚してしまった配偶者に対しては基本的に相続権はありません。

 

しかし、二人の間に子供がいた場合は、子供にのみ相続権があることになります。

 

親権などを一方が持つことになると、子供の相続権がなくなってしまうのではないかと思われがちですが、実は親権は相続とは何も関係がないため、子供も当然相続人となります。

相続税は払わなくてもいい!?相続の基礎控除とは

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こんにちは、estate_diaryです!

 

今更ですが、相続税ってどれくらいかかるんでしょう?

 

相続なんて一生にそう何度も経験するものでもありませんし、相続すると必ず相続税が発生すると思う方ももしかしたらいらっしゃるかもしれません。

 

しかし実は相続税というのはある一定の金額までは「基礎控除」というものがあり、その範囲内に収まれば発生しない、言わば「お金持ちの悩み」とも言えます。

 

今回はそんな相続税の基礎控除について解説していこうと思います。

相続税の基礎控除とは

相続税は必ずしも相続があれば必ず払わなければいけないというものでもありません。

 

相続税には基礎控除というものが設定されており、その範囲に収まれば支払う必要はありません。

 

基礎控除の範囲は以下の通りです。

 

  • 3000万円+(600万円×法定相続人の人数)

 

つまり、相続人があなた一人だった場合は3000万円+600万円×1となるので3600万円以上の遺産を引き継がない限り相続税はかかってきません。

 

法定相続人が3人いる場合は、3000万円+600万円×3となるので4800万円までは控除されます。

 

数千万円の遺産というのはなかなかの金額ですので、被相続人が余程いい持ち家や資産がない限りは相続税を支払う機会はあまりないかもしれません。

法定相続人とは

では法定相続人というのはどうやって決まるのかというところが気になりますよね。

 

「法律で定められた相続人」のことなので、遺言書などで指定された相続人は基礎控除額の計算には含まれません。

 

法定相続人は以下の様に定められています。

  • 配偶者
  • 配偶者+子(配偶者がいない場合は子のみ)
  • 配偶者+直系尊属(配偶者・子がいない場合は直系尊属のみ)
  • 配偶者+兄弟姉妹(配偶者・子・直系尊属がいない場合は兄弟姉妹のみ)

配偶者は常に最優先で法定相続人となり、配偶者と子、配偶者と直系尊属、配偶者と兄弟姉妹という様に優先順位がつけられています。

 

そして配偶者がいないからと言って、子と直系尊属が相続するというような組み合わせはなく、配偶者がいない場合は子が単独、直系尊属が単独、兄弟姉妹が単独という形になります。

 

例えば、父・母・兄・弟・祖母という5人家族の父が亡くなった場合の法定相続人を考えてみましょう。

 

父の配偶者である母、そして子である兄と弟が法定相続人となり、祖母はこの場合は相続人には入りません。

 

そのため、基礎控除は3000万円+600万円×3で4800万円となります。

まとめ

相続税の基礎控除は3000万円+600万円×法定相続人の数で求められます。

 

遺産の総額がその範囲内に収まっているのであれば相続税がかかることはありません。

 

そして法定相続人の選ばれ方も定まっているので、法定相続人が誰になるのか、何人になるのかもしっかりと把握しておきましょう。

空き家を相続!どんな問題が?

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こんにちは、estate_diaryです。

 

日本では現在「空き家問題」がよく話題になります。

 

要は老朽化した家を取り壊すわけにも使うわけにもいかず、持て余してしまっている状態の家が多く存在してしまっていることです。

 

そしてそんな空き家問題は、相続でもよく話題になることですがどのような問題、そして解決策があるのか解説していこうと思います。

空き家問題はなぜ起こる?

空き家問題は少子高齢化に伴って拡大しているのが現状です。

 

高齢の親世代が亡くなった場合、相続が発生してその子らが受け継ぐことになります。

 

しかし、80歳から90歳の高齢の親が亡くなったとしても、その子世代はすで50~60歳であり、家族と一緒に持ち家に住んでいるケースが多いと思います。

 

その結果、空き家を相続したとしても使い道がなくそのまま放置してしまい、結果空き家問題となってしまいます。

空き家を相続してしまったら?

空き家を相続した場合、自分で住むのでなければ、とにかく「処分する」か「貸す」のどちらかの選択をしなければなりません。

 

処分するとはつまり「売る」ということですが、よほど便利な立地で、綺麗な状態の物件でなければなかなか売れないのも事実です。

 

より売れやすいようにリフォームをしたり、様々な広告を打ちだす方法もありますが、当然それらをするには莫大な費用がかかってしまいます。

 

「貸す」にも同じように余程の条件が揃っていなければなかなか借り手は見つからないのが現状です。

 

値段を下げて貸したとしても、賃借人のために建物の維持・管理の責任は発生するのでそのための費用で赤字になってしまうというケースも考えられます。

空き家を相続しないために

空き家を相続してしまうと、その後の維持・管理の責任が発生してしまいます。

 

現在では空き家を放置されないように、市町村が所有者に対して維持・管理を要請することができる法律「空き家対策の推進に関する特別措置法」もあります。

 

これを無視し続けると、最悪の場合罰金を科されてしまう可能性もあります。

 

空き家を所有しているだけで罰金だなんてあんまりですよね。

 

かと言って「相続放棄」をしてしまうと空き家だけでなく他の遺産も全て放棄することになってしまうので場合によっては損をしてしまう可能性もあります。

 

そうならないためにも、「相続する前に処分を検討しておく」のがベストな方法です。

 

高齢の親にとっては長年住み続けて親しみ深い家かも知れませんが、相続しても明らかに空き家になってしまうことが予想されるのであれば、相続が発生する前に処分の方向で動いておくのも一つの手です。

 

そして処分したお金で賃貸マンションなどに移り住んでおくとか、息子の家族と同居するなどすることで相続人たちは空き家を相続してしまい困ることもありません。

まとめ

日本の空き家問題は少子高齢化とともに深刻になっています。

 

空き家を処分したりするにも時間も費用もかかってしまう場合もあるため、そのまま放置してしまう人が後を絶ちません。

 

そうならないためにも、高齢の親世代が持っている家をどうするのか話し合っておくとよいでしょう。

愛人が遺産を横取り!?遺留分とは!

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こんにちは!estate_diaryです。

 

今回は「遺留分」について解説していきたいと思います。

 

ドラマや映画で「○○に全財産を相続する」というような内容の遺言書をめぐって骨肉の争いを繰り広げる…というようなシナリオを見たことがあります。

 

しかし実際は遺留分という制度があるので、その遺言書通りになるわけではありません。

 

今回はそんな遺留分について解説していきたいと思います。

遺留分とは?

例えば、一家の大黒柱である父が亡くなる直前に「全財産を愛人に譲る」という内容の遺言書を残していたとします。

 

遺言通りにしてしまうと、これまで一緒に生活してきた妻や子供はどこの馬の骨とも知らない愛人によってすべてを奪われてしまう可能性だってあります。

 

そうならないために、配偶者と子供は遺留分を請求できる権利が与えられます。

 

配偶者 = 2分の1

子 = 2分の1

配偶者と子 = 4分の1ずつ

直系尊属 = 3分の1

配偶者と直系尊属 = 3分の1:6分の1

兄弟姉妹 = なし

 

このような割合で誰か別の人に渡る遺産に対して遺留分として請求することができます。

 

上記のような妻と子がいる場合は、愛人の取り分は結局半分だけになってしまうということですね。

 

泥棒猫なんかに一文も渡したくないのが本音ですが、故人の意見も尊重されなければなりませんので遺言の内容も一応は効果があります。

どうやって取り戻す?

遺留分を侵害されている場合、黙っていてはそのまま愛人に全て持っていかれてしまうので、きちんと請求をしなければなりません。

 

直接話し合いによってもいいですし、協議が整わない場合は弁護士などを入れて訴訟手続きに発展することもあります。

 

何せきちんと「返してください!」と主張しなければ、そのまま逃げ切られてしまいます。

 

さて、父の遺産である土地が愛人の手に渡ってしまった場合、その半分を取り返すと言っても、そんな愛人と土地を半分こにしてお隣さん同士になるなんて絶対に嫌ですよね。

 

少し前までは「遺留分減殺請求」と言って、現物を取り戻す方法しかありませんでした。

 

本当に土地を共有するかもしくは分筆する方法や、株式や骨とう品などはその現品を取り戻すため、当然揉め事になり時間がかかってしまいます。

 

そこで2019年から「遺留分減殺請求」は「遺留分侵害額請求」となり、遺留分を侵害した金額を計算して請求することができるようになりました。

 

その土地の価格の半分の金額を愛人からもらうことで遺留分を取り戻したこととなります。

まとめ

遺留分とは、本来相続を受けるべき人たちが遺言などによって不当に相続分を侵害されていた場合に請求することが出来る権利です。

 

配偶者・子・直系尊属には遺留分の請求権がありますが、兄弟・姉妹には遺留分を請求する権利はありません。

 

遺留分侵害額請求をすることによって、侵害された分の金額を計算し取り戻すことが出来ます。